【HSP】繊細すぎて生きづらい人が読むべき本【書評】

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HSP】繊細すぎて生きづらい人が読むべき本【書評】

はい、こんにちは。
【ユーザー名】です。

今日はですね、ベストセラーにもなった「繊細さんの本」について、精神科医の視点から解説しながら、HSPについて語っていきたいと思います。

「繊細さんの本」との出会い

35万部突破の大ベストセラーとなった「繊細さんの本」。
実は、診察室でも話題になることがあり、気になっていました。
繊細さんと聞くと、なんとなく「生きづらそう」というイメージを持つ人もいるかもしれません。
しかし、本書を読んでみて、繊細さは決してネガティブなものではなく、むしろ才能であると気づかされました。

著者の武田友紀さんとは?

著者の武田さんは、九州大学工学部出身で、メーカーの研究開発職として6年間勤務されていたという、バリバリの理系出身の方です。
しかし、仕事に没頭する中で体調を崩し、休職。
その時にHSPに出会い、自身もHSPであることに気づいたそうです。
その後、HSPに関する情報を発信するようになり、2018年に「繊細さんの本」を出版されました。

HSPとは?アメリカの心理学者が提唱した概念

HSPとは、Highly Sensitive Personの略で、生まれつき「とても敏感な人」という意味です。
アメリカの心理学者エレイン・アーロン博士が提唱した概念で、人口の15~20%程度の人がHSPだと言われています。

HSPは、以下の4つの特徴をすべて満たす人を指します。

  • Depth of processing:深く処理する
  • Overstimulation:過剰に刺激を受けやすい
  • Emotional Reactivity and Empathy:共感力が高い
  • Sensitivity to Subtleties:些細な刺激に気づく

これらの特徴から、HSPは「感受性が豊か」「共感しやすい」「繊細」「傷つきやすい」といった傾向があります。

繊細さは才能!自己肯定感を高めるヒントが満載

本書では、HSPが抱えがちな「自己肯定感の低さ」に着目し、自己肯定感を高めるための具体的なアドバイスが紹介されています。
HSPは、その繊細さゆえに、周囲に気を遣いすぎたり、人の感情に振り回されたりすることがあります。
しかし、本書では、繊細さは決して弱みではなく、むしろ「豊かな感性」「共感力」「洞察力」といった才能であるとされています。

精神科医としての視点【HSPは病気?】

HSPは、病気ではありません。
しかし、HSPの人が、生きづらさやストレスを感じやすいため、精神的な不調に陥りやすいという側面もあります。
実際に、HSPの患者さんを診察することも少なくありません。

HSPは、発達障害や不安障害といった既存の精神医学的な診断カテゴリには当てはまりません。
しかし、HSPの特徴と重なる部分もあり、診断が難しいケースもあります。

「繊細さんの本」を読んで感じたこと

本書を読んで、HSPに対する理解を深め、患者さんへの対応にも変化がありました。
HSPは、決して特別なものではなく、誰にでもあり得る特性です。
そして、その繊細さを活かすことで、より豊かな人生を送ることができるのだと感じました。

まとめ

「繊細さんの本」は、HSPの人はもちろんのこと、「生きづらさ」を感じているすべての人に読んでほしい一冊です。
本書を読むことで、自分自身の繊細さと向き合い、自己肯定感を高めるためのヒントが得られるはずです。

もし、あなたがHSPで悩んでいるなら、一人で抱え込まずに、信頼できる人に相談したり、専門機関に助けを求めることも検討してみてください。