あなたを蝕む依存症の正体とは?その症状と治療法を解説!
「最近、お酒の量が減らない…」 「ついついスマホゲームに課金してしまう…」
心当たりはありませんか?もしかしたら、それは依存症のサインかもしれません。
依存症とは、特定の行動や物質に過度に執着し、コントロールできない状態を指します。アルコール、薬物、ギャンブルなどが代表的ですが、実は、食べ物、買い物、恋愛、人間関係など、私たちの身近なものも依存症の対象になりえます。
今回は、依存症のメカニズム、代表的な症状、そして具体的な治療法について詳しく解説していきます。
なぜ依存症になってしまうのか?そのメカニズムを解説
依存症は、脳内の報酬系と呼ばれる神経回路と深く関わっています。
私たちが快感を感じるとき、脳内ではドーパミンという神経伝達物質が分泌されます。美味しいものを食べた時、楽しい時間を過ごした時、目標を達成した時などにドーパミンが分泌され、私たちは幸福感や満足感を得ます。
しかし、依存性の高い行動や物質を繰り返すと、脳は過剰なドーパミンにさらされ続け、その刺激に慣れてしまいます。すると、以前と同じ量のドーパミンでは満足できなくなり、さらに多くの刺激を求めるようになります。これが、依存症の始まりです。
代表的な依存症とその症状
依存症は、その対象によって様々な症状が現れます。ここでは、代表的な依存症とその症状をいくつかご紹介します。
1. アルコール依存症
2. 薬物依存症
- 薬物の使用量が増加していく
- 薬物を手に入れるために違法行為に手を染める
- 薬物を使用しないと離脱症状が現れる
- 薬物の影響で健康を害する
3. ギャンブル依存症
- ギャンブルにのめり込み、時間やお金を浪費する
- ギャンブルのために借金をする
- ギャンブルをやめようとしてもやめられない
- ギャンブルによって人間関係や仕事に支障をきたす
4. インターネット依存症
- インターネットに過度に没頭し、日常生活に支障をきたす
- インターネットを利用していないとイライラしたり、不安になる
- インターネット利用のために睡眠時間や食事がおろそかになる
- インターネット上のコミュニティに依存する
5. 買い物依存症
- 必要のないものを衝動的に買ってしまう
- 買い物によって経済的に困窮する
- 買い物がやめられない
- 罪悪感から買い物を隠すようになる
6. 恋愛依存症
- 特定の相手に依存し、その人のことばかり考えてしまう
- 相手に執着し、束縛したり、支配しようとする
- 失恋すると、自傷行為や自殺企図に及ぶこともある
これらの症状はほんの一例です。もし、自分や周りの人に気になる行動が見られる場合は、早めに専門機関に相談することが大切です。
依存症を克服するために:具体的な治療法とは?
依存症は、適切な治療を受けることで克服することができます。ここでは、代表的な治療法をいくつかご紹介します。
1. 薬物療法
依存症の原因となる物質を断つために、薬物を使用する方法です。離脱症状を和らげたり、依存物質への欲求を抑える効果があります。
2. 認知行動療法
依存症に繋がる思考パターンや行動パターンを修正していく心理療法です。問題解決能力やストレス対処能力を高め、再発を防ぐことを目指します。
3. 集団療法
同じ悩みを持つ仲間と交流し、互いに支え合いながら回復を目指す療法です。経験や情報を共有することで、孤独感を解消し、回復へのモチベーションを高めることができます。
4. 家族療法
家族を巻き込み、依存症に対する理解を深め、適切な対応を学ぶ療法です。家族関係を改善することで、回復を促進し、再発を防ぐ効果が期待できます。
これらの治療法は、単独で行われることもあれば、組み合わせて行われることもあります。重要なのは、自分に合った治療法を見つけ、根気強く治療を続けることです。
依存症は「自分だけの問題」ではない
依存症は、本人の意志の弱さや性格の問題と捉えられがちですが、決してそうではありません。脳の病気であり、適切な治療が必要な状態です。
もし、あなたが依存症で悩んでいるなら、一人で抱え込まず、専門機関に相談してください。そして、周りの人に依存症で苦しんでいる人がいたら、責めたり、突き放したりせず、温かく見守り、専門機関への相談を促してあげてください。
依存症は、決して恥ずべきものではありません。適切な治療と周りの人のサポートがあれば、必ず克服することができます。