チームが機能不しない?組織を蝕む4つの特徴と対策について解説!
「会社の人間関係がうまくいかない…」
「チームで仕事をしていると、なぜか空気が悪くなってしまう…」
そんな悩みを抱えている方はいませんか?
実は、集団や組織というのは、個人が集まっているにも関わらず、個人の力ではコントロールできない複雑なメカニズムを持っているため、機能不全に陥りやすいのです。
今回は、組織がうまくいかなくなる原因を、「The Team」 で紹介されている内容を参考にしながら、4つの特徴に絞って解説していきます。
これらの特徴を知ることで、組織における問題点の早期発見・解決に繋げ、より良いチーム作りを目指しましょう。
1. 社会的手抜き:集団になると、人はサボりやすくなる?
「社会的手抜き」とは、集団で作業を行う際に、個人が責任感や評価の意識が薄れ、努力レベルが低下する現象を指します。
例えば、小学校の頃の掃除当番を思い出してみてください。
2〜3人だけで掃除をする場合は真面目に取り組んでいたのに、クラス全員で掃除をするとなると、途端にやる気をなくしてしまう人がいませんでしたか?
これはまさに、社会的手抜きの一例と言えるでしょう。
集団になると、「自分一人くらいサボっても大丈夫だろう」「他の人も手を抜いているから、自分も手を抜いてもバレないだろう」といった心理が働きやすくなるため、注意が必要です。
対策:当事者意識を高める仕組みづくり
社会的手抜きを防ぐためには、以下のポイントを意識したチーム作りが重要です。
- 責任の所在を明確にする:誰が何の作業を担当するのかを明確化し、個人が責任を持って業務に取り組めるようにしましょう。
- 貢献を実感できるフィードバックを行う:個人の頑張りを認め、チームへの貢献度を可視化することで、モチベーションの維持に繋げましょう。
- 定期的な進捗確認とコミュニケーション:定期的に進捗状況を共有し、メンバー同士が互いの状況を把握できるようにすることで、一体感を醸成しましょう。
2. 同調バイアス:みんながそうだから…で思考停止に陥る
「同調バイアス」とは、集団の中で自分の意見と異なる意見が出てきても、周囲に同調して自分の意見を言わなくなってしまう現象です。
特に、日本人は同調圧力が強いと言われており、周りの意見に流されやすく、自分の意見を押し殺してしまう傾向にあります。
例えば、「この仕事はもっと効率化した方がいい」と思っていても、「みんな今のやり方でやっているし…」と、自分の意見を言わずにそのまま続けてしまう、といった経験はありませんか?
同調バイアスによって、組織内で問題意識が共有されず、改善策が見出されないまま、現状維持に陥ってしまう可能性があります。
対策:多様な意見を尊重する雰囲気作り
同調バイアスを防ぐためには、以下のポイントを意識したチーム作りが重要です。
- 心理的安全性を確保する:どんな意見でも自由に発言できる雰囲気作りが大切です。反対意見を否定せず、尊重する姿勢を示しましょう。
- 多様な意見を積極的に引き出す:ブレインストーミングなど、自由な発想を促すような場を設けましょう。
- リーダーが率先して意見を聞く姿勢を見せる:リーダーがメンバーの意見に耳を傾ける姿勢を見せることで、心理的なハードルを下げることができます。
3. 判断の放棄:責任逃れで思考停止に陥る
集団になると、個人で判断するよりも、集団の意見やリーダーの指示に従う方が楽だと感じてしまうことがあります。
そして、その結果として、自分自身で考えることを放棄し、責任逃れに繋がってしまうケースも少なくありません。
例えば、「このやり方でいいのかな…」と疑問を感じていても、「上司の指示だから間違いないだろう」と、深く考えずに指示に従ってしまう、といった経験はありませんか?
判断を放棄することで、組織全体の思考力や問題解決能力が低下し、変化への対応が遅れてしまう可能性があります。
対策:主体性を育む環境づくり
判断の放棄を防ぐためには、以下のポイントを意識したチーム作りが重要です。
- 権限を委譲し、裁量を持たせる:メンバーに適切な権限を与えることで、主体的に行動できる環境を整えましょう。
- 失敗を許容する文化を醸成する:失敗を恐れて挑戦することをためらってしまっては、成長の機会を失ってしまいます。失敗から学び、次に活かせるような雰囲気作りが大切です。
- 「なぜ?」を問いかける習慣をつける:指示や情報に対して、鵜呑みにするのではなく、「なぜ?」と疑問を持つ習慣をつけることで、批判的思考力を養うことができます。
4. 集団思考:同質性が高すぎると、視野が狭くなる
「集団思考」とは、集団の結束を維持するために、異なる意見を排除し、特定の意見に固執してしまう現象です。
例えば、新しいプロジェクトを立ち上げる際に、過去の成功体験にとらわれてしまい、市場の変化や顧客ニーズを無視した製品開発を進めてしまう、といったケースが挙げられます。
集団思考に陥ると、客観的な判断力が低下し、リスク管理がおろそかになるため、組織全体が大きな損失を被る可能性があります。
対策:多様性を受け入れる土壌作り
集団思考を防ぐためには、以下のポイントを意識したチーム作りが重要です。
- 多様なバックグラウンドを持つ人材を登用する:年齢、性別、経験、価値観など、多様なメンバーで構成されたチーム作りを目指しましょう。
- 外部の意見を取り入れる:客観的な意見を取り入れるために、社外の人材との交流や意見交換の機会を積極的に設けましょう。
- 「悪魔の advocate 」役を設置する:あえて反対意見を唱える役割を置くことで、多角的な視点からの議論を促進することができます。
まとめ:チーム作りは、適切なルールとコミュニケーションがカギ!
今回は、組織がうまくいかなくなる4つの特徴と、その対策について解説しました。
これらの問題を解決し、チームを成功に導くためには、以下の2点が重要です。
- 適切なルール作り:責任と役割分担を明確化し、評価制度やフィードバックシステムを整備することで、メンバーが安心して業務に取り組める環境を整えましょう。
- 円滑なコミュニケーション:風通しの良い環境作りを心掛け、メンバーが自由に意見交換できる場を設けることで、チーム全体の結束力を高めましょう。
これらのポイントを踏まえ、今回紹介した内容を参考にしながら、より良いチーム作りを目指していきましょう。